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幸せは知らないままで

 幸福のかたちはどういうものだったか。今になって考える。
 せかいはただ広く、眩暈がするほどに私に冷たかった。
 はかいの衝動も、せかいの布教も、全ては私を置き去りに進んでいく。
 知識のない人間に対してこの世は嫌になるほど無情だ。
 らくに生きたいと望み、簡単に生きてきたツケが廻ってきたのだろうか。
 ないものねだりを続けてきた罰なのだろうか。
 いつまで、この生き方を続けるのかと責め立てられるような日々。
 まったく、私はいつ何処で選択を間違い。
 また、どうしてそのまま生き続けてしまったのか。
 でも、今でも。これからも。それは。

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【2013/07/10 23:53 】 | 掌編 | 有り難いご意見(0)
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